青森県は健康志向の高まりをにらみ、今年度から地域資源を活用して健康ビジネスに結びつける「ヘルスアップビジネス創生事業」を始めた。世界遺産登録の白神山地や温泉など地域資源を生かしたツアーを催行するなど、産学官連携で健康増進を図っていく。
事業は06年に県が策定した医療、健康福祉分野の新しい産業づくりを目指す「あおもりウェルネスランド構想」の一環。同構想には健康食品開発プロジェクトなど4つの戦略プロジェクトがあり、その1つ「健康増進サービス育成プロジェクト」の中で行われる。
県は今春から始まった特定健康診査と特定保健指導(メタボ健診)をビジネスチャンスとしてとらえ、健康増進メニューを組み合わせたヘルスツーリズムを推進する。メタボ対策効果に見込まれる産業創出を展開していく。
今後、5月末から8月にかけて同事業のビジネスプランを一般公募する。6月上旬にセミナーを開く予定。09年3月には事業結果の報告会を開く。県新産業創造課は「健康をテーマにした旅行プログラムの開発に力を入れていきたい」としているが、「県内で健康ビジネスのプログラムは約10あまり」と実施する団体数の少ない状況を課題に挙げ、今後増やしていく考えだ。